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2009年06月01日 (月) | Edit |
こんにちわー、鬼畜メガネ攻めのヒカルです。(BL占いの結果私はそうらしー)

さて、榎田尤利さんの「魚住君シリーズ」書き下ろしを加えて上下巻で7月に出ますね。
7&Yでチェック

書き下ろしを含む、「榎田尤利」初期の名作「魚住くん」シリーズ。
上製本にて上下巻同時発売。

■上巻:夏の塩
■下巻:夏の子供


これ、何回読んだ事か・・・・書き下ろしあるがために私はまた買うのか・・・・・
いや、きっと買うんだろうな・・・・。( ̄ー ̄;)

いろいろ読んでおりましたが、本日の挑戦はコレ
              
きたざわ尋子 啼けない鳥
啼けない鳥 (リンクスロマンス)啼けない鳥 (リンクスロマンス)
(2008/03)
きたざわ 尋子

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STORY
身寄りがなく、天才が集まる組織で育てられた江藤冬稀は、創薬研究所に勤めている賀野瑛介に望まれ、入所することになった。自らに価値を見いだせない冬稀は、熱意溢れる彼の言葉によって、心に奇妙な高揚感を植えつけられた。冬稀は賀野のために日々研究に没頭するが、仕事よりも冬稀の身体を気遣う賀野の優しさにいつしか惹かれていく。しかし、自分が関わる研究でスタッフが事故死したことにショックを受け、研究が続けられなくなってしまい…。

『鳥シリーズ』 第一弾です。

時代設定が少し近未来にあるようです。

人物紹介

・江藤冬稀 美貌の天才科学者
・賀野瑛介 長和製薬研究所の所長 冬稀の上司
・森崎    長和製薬の社長 瑛介の腹違いの兄
・久保寺   冬稀の世話係

日本総合教育研究センター(通称:アカデミー)

非政府機関で企業と個人から寄付を得て運営されてる組織
IQの高い者が無償で教育を受けられ優秀な人材を育成し企業に就職させる
天才や秀才の養殖場とも言われてる。(優秀な人材が金で買われて行く)

施設で育った冬稀は7歳の時にスカウトされこの機関に入所する。
9年間一歩も外に出る事もなく、有機化学の研究に没頭して過ごして来た。

そんな冬稀の元に長和製薬の賀野が「君が必要です。」とスカウトに来る。

何の飾りもないその言葉が意外なほど深い所に届き
「この人の下で何かを成せたなら」とアカデミーを出る一歩を踏み出した。

アカデミーは情操教育を不要と考えているのか
9年間人と接する事もなく、研究ばかりの日々を過ごして来た冬稀は、「感情」を知らない。

二人の出会いはこんな感じです。

冬稀はラボも生活スペースも他の研究員から隔離された場所で5年間研究を続け新薬につながる化合物を発見しあと数年もすれば会社に莫大な利益をもたらすであろう・・と期待されながら過ごして来た。

所が、5年目にして、スランプなのか、頭がクリアにならない。

そんな冬稀の不調を見て、冬稀を外に誘い、賀野が子供の頃、父に連れて行ってもらった思い出の場所に連れて行った
そこで、アカゲラを見つけた冬稀は施設にいた時、カナリヤの世話をしていた事を賀野に語る。

世話をする行為というのは、愛情が無いと出来ないと思う。
施設で寂しかった心がカナリアに向いたのか。

賀野が本社に移動になる時、久保寺を通じて冬稀にカナリアを預けます。
賀野の気遣いに喜ぶ冬稀・・・・でもその思いを半分も伝えられない。

事件が起こります。

産業スパイの疑いがある社員が急病で事故を起こす。

冬稀の発見した化合物の動態試験で使った使用済みの注射器が車から発見されそれが原因で女性は意識不明に。

特殊な条件下で有毒ガスを生成してしまう化合物を発見してしまった冬稀は物質を無害化する対抗物質を作ろうとするが女性の死を知らされ、冬稀はラボに近づく事も出来なくなった。

カナリアもその時から啼かなくなる。

会社にいた所で役にたつわけでもなく『退職届』を出すが5年ぶりに社長の森崎と面会する。

有毒ガスを発生する物質は気象条件を選べば広範囲に拡散し殺人・テロ、など利用方法はさまざま。
すべてのデーターは破棄したが、冬稀の頭の中にあるデーターを欲して冬稀を狙った組織が動きだしていた。
「対抗物質を作らなければ自由に出来ない。」出来なかったら、愛人になれと言われ、再び研究のためラボに行ってはみたが、長時間いられず、致死量のあるカプセルを一つ持ち出して、カナリヤのエサ箱の底に隠す。

自分が死ぬ事で賀野に迷惑をかけられない。
時間が経てばこれを飲みすべて終わらせる事を思いながら冬稀は社長の愛人になる事を選びます。

久保寺にセキュリティの強化された社長の居住スペースに連れていかれると、そこには、社長の他に賀野もいた。

そこで、冬稀の今後が話し合われ

仕事をやめた冬稀はラボを出てここで暮らす事になる。

社長と冬稀のやり取りを何も知らない賀野は「私の保護を受ける代わりに彼は私に身体を差し出すのだ。」と聞かされ、抵抗はするが、森崎は譲らない。

「慣れてない身体を抱くのは嫌だ」と森崎は久保寺か賀野に冬稀を慣らすよう伝えて部屋を出て行くが、久保寺に渡す事など出来ず、久保寺の見張る中、ベッドルームへ冬稀を連れて行く。

望ましい展開では無いが、実は思い合っていた二人

賀野の冬稀に対する気持ちなど森崎と久保寺にはとっくにお見通しなのである。

森崎は冬稀が欲しければ交換条件を出す。

森崎の野望を叶えるために働け
そして、冬稀を守るために対抗物質を作れ

この時から冬稀と賀野は一緒に住むようになる。


対抗物質を作るためにアカデミーから新たに加室充絃という青年をスカウトしてきた。



後任が決まった事で「もう自分はいらないのだな」と思い虚しさ寂しさを覚えながらも、これが賀野のためになってくれればいいと思う冬稀であった。

賀野さんは僕がいてもいなくても関係なく生きて行ける人なんだ
だから、早く見捨てて


賀野の腕の中で眠る日々が続き、カナリアの声が戻る

そのカナリアのエサが少なくなっているので、賀野が足そうとするとそこにカプセルを見つける

「死ぬつもりなのか」


「ただの保険です」

死ぬ事なんて考えないでくれ・・つらそうな賀野の声

「危険な目にあわせない。社長にも渡さない。対抗物質さえ出来れば・・・
危険が無くなれば研究所に戻ればいい」

自信を無くした冬稀を賀野は優しく包み込む
そして「愛してる」と伝える。

そのタイミングで森崎が現れ「解毒剤が出来た」と伝えて来る。

森崎からも「君に期待してる。必要だから戻って来なさい」と言われる。

そこからは、賀野と過ごす毎日が幸せだったけど
カナリアにまだ名前をつけられないでいた。

賀野にいろんな感情を教えられて行く。
充絃が作り出した対抗物質の有効性が認められれば冬稀の安全は保証される。

賀野が出かけていったホテルでテロによる火災があり賀野さんは冬稀にとって唯一無二の存在
その存在の大切さを実感し
何気ない顔で「ただいま~」と帰宅した賀野を見てへなへな~~と力が抜け、賀野があのホテルにいなかった事を知り安心する。

心配してくれた冬稀に
「お詫びに何をすればいいのかな」と尋ねれば
「ずっとそばにいてくれればいいです」
そして、ようやく名前の無かったカナリアに名前がつく


賀野は最初から冬稀の事を意識してました。16歳の冬稀をスカウトに自ら行きましたからね。
研究以外は何も必要としない冬稀をほっておけなかったのでしょう。


情操教育を受けて来なくても、本能で誰かを必要とするのは人間の性なのかも知れません。
心に生まれる感情の一つ一つが賀野の愛情に包まれて成長して行くのでしょうね。(*^_^*)





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