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2010年06月06日 (日) | Edit |
水原とほるさんの作品とといえば・・・何が浮かびますか?

ヒカルはまず下の2冊です。

夏陰―Cain (ピアスノベルズ)夏陰―Cain (ピアスノベルズ)
(2003/04)
水原 とほる

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STORY

大学生の沢田雪洋は早くに両親を亡くし、結婚を控えた姉と二人で慎ましく暮らしていた。しかしアルバイト先のバーで冷酷な瞳の男・岡林祐司と出逢ったことで、それまでの平穏な日常はあっけなく崩壊する。雪洋の清廉な印象を持つ美貌と意外にも強気な態度に心惹かれた岡林は、その体を凌辱したばかりか自分のものになれと言い放ったのだ。暴力団の要人である岡林に刃向かう術もなく、雪洋は決して逃れられない腕へと堕ちてゆくが―。

箍冬-Cotoh- (ピアスノベルズ)箍冬-Cotoh- (ピアスノベルズ)
(2004/02/06)
水原 とほる

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STORY

大学生の沢田雪洋はふとしたきっかけから暴力団の要人・岡林祐司の目にとまり、凌辱の果てに愛人としての生活を余儀なくされている。一緒に暮らすうちに冷淡で酷薄な岡林の歪んだ愛情を受け入れるようになったとはいえ、時に見せつけられる非情な態度に対する恐怖心だけはいまだに拭えない。大学の研究に没頭することで過酷な現実を忘れようとする雪洋だったが、岡林と対立している兄たちの動きが不穏な様相を見せ始め―!?話題を呼んだ『夏陰―Cain』の続編


ヤクザに執着されてしまった気の毒な大学生のお話です。

このお話の大事な所は「痛み」だと思います。

この痛みが与えるもの、

痛みがあるからこそ意識して行く存在、痛みで変えられて行く自分自身

この痛みの表現が水原小説の魅力に思います。

ご都合主義なお話より、心に残るんですよね。

瘡蓋(かさぶた)を剥がした生々しい傷痕にさらに塩をすり込むような痛み
ただ痛いだけじゃなく、そこから逃れようと藻掻き苦しむ葛藤がより悲壮で
水原作品好きです。
ヒカルは決してSじゃありませんが、・・・え?

この2冊を読んで「水原とほる」という著者に出会い、囚われた事は確かです。

もう一つ気になる作品がSHYの「チャイナ・ローズ」

チャイナローズ

STORY

横浜中華街の裏社会で借金の取り立て『キリトリ』をして暮らす潔は、その日がなんとかやり過ごせればそれでいい。潔の義妹として性別を偽り、『麗子』と名前を偽って暮らしている春来は、潔が自分のものであればそれでいい。狭い部屋で、ふたりは文句を言いながら、それなりに幸せに暮らしてきた。だが、そんな平穏な日々も、中華街の裏の支配者であり、潔に執着を持つ男・正木が現れたことで激変していく。夜の街を舞台に、恋と愛と執着が複雑に絡みあう恋愛遁走曲、誕生!


2006年の5月に発刊された本なのですけど
何故か・・・私はこの本の続編が出て当然と思い・・・
ずっと待ち続けていました。出ないのかな・・・続編?


潔、春来、正木、それぞれの背景とかキャラの絡みが面白いです。
もし続編があるのなら、
私としては、
攻めであった潔が裏社会の支配者である正木に
攻められるのが実に美味しいと思うのですが・・・・ダメ?
正木魅力的だと思いませんか?

両方に執着される潔をめぐって、
事件絡みで嫉妬とドロドロな愛憎劇!是非水原節で読んでみたいじゃありませんか!
もちろん、ラストは3人で、なんて甘い結末は無しで

とんでもない妄想読者ですね。

チャイナ・ローズ・・・
あれで完結とはちと勿体ないような気がしてならないです。


さて、最近読んだ水原作品を簡単に



残花 (ルナノベルズ)残花 (ルナノベルズ)
(2010/04)
水原 とほる

商品詳細を見る


STORY

内気な大学生、美智也が偶然出逢った二人のヤクザ。一人は危ないところを助けてくれた紀瀬川組幹部、安齋。もう一人は美智也を理不尽に痛めつけた組長子息の岳矩。やがて美智也は安齋を愛し、一緒に暮らし始める。組のことは何も話してくれない安齋だったが、人づてに彼が跡目争いに巻き込まれ、三代目を襲名した岳矩に疎まれていると知る。案じるだけの自分を歯がゆく思う美智也。そんなとき岳矩が、安齋の忠誠の証として美智也を差し出せと言いだして―。

ルナノベルズ頑張ってますね。

水原さんと高緒さんのコンビで
ヤクザと大学生・・・・・このシチュは・・・

夏陰と一緒

別物なのに、ついつい期待とか比較とかしがちになります。

主な登場人物は3人

・山口美智也・・・理系の大学1年生。母が亡くなり父が再婚してから家庭での居場所がない。

・安齋征二・・・・40歳、紀瀬川組の代行。

・紀瀬川岳矩・・・組長の一人息子。幼少時母を亡くし父に厳しく育てられたのが原因で頭はいいが性格は狂犬に。      

3人が共通してる事は、与えられて当然な家族の愛から遠い存在であった事かな?
やがて、それは孤独となって
必要としてくれる居場所を彷徨い
必要と求められる愛情に飢えて行く


大学に進学した美智也が安齋と出会ったのは
サークルの新入生歓迎会に馴染めなく居酒屋を飛び出して夜の街を歩いているうちに迷い
ヤクザの男にぶつかった事から絡まれている時に
そのヤクザより上役のヤクザである安齋に助けられた。

その時美智也は同じヤクザでも
安齋は何故か怖くなく大きな力で守られているという感じを受けた。




実家からの仕送りが減らされ早急にバイトを探さなければならなかった美智也は新宿の「ステージ」という店でバーテンの面接を受けていたら、その店に安齋がやって来た。

不思議な偶然に心を動かされていく

安齋はここは組の息がかかった店だからと素人を雇う事に難色を示したが
美智也は安齋の事がもう少し知りたかったので
この思いがけない偶然に繋がりを求めここで働きという意思を伝え承諾させた。

関東の大部分を取り仕切る紀瀬川組の支配下にある店で
その組織の代行という身分の安齋はちょくちょく顔を出していた。

バイトの帰り安齋が駅まで送ってくれるわずかな時間が美智也には嬉しかった。


「どうして組に入ったんですか?」と美智也のぶしつけな質問に
安齋の答えは
目の前に坂道があるとするだろう。
それが危険だと分かっていても片足くらいならと出してみる。
ところが、両足をすくわれて気がつけば奈落まで転げ落ちてしまった。
だが、奈落でも生きていかなけりゃならない。
人間ていうのは死ぬ瞬間までは楽できないらしいぞ。
だから、お前もせいぜい気をつけろ。
気を緩めたら落ちる坂が目の前にあるかもしれないからな


40を目前とした安齋には生身の男の美しさがある。
その顔の造作に人生の味わいや深い影があり、そこから知性と優しさを感じて
美智也は初めての恋を経験した。

美智也の実母は小学2年生の時に亡くなり、その後父が再婚。
中学2年の時、異母妹が生まれ家族の中に自分の居場所を感じられなくなった。
来年、私立の小学校を受験する妹のために生活費くらいは自分でどうにかしたかった・・・・
親に仕送りを頼みにくい理由を安齋に話した時

誰にも言えなかった話を安齋に話す事で涙を浮かべてしまう。

安齋は美智也を抱き寄せて
「一人じゃ寂しいに決まってる。でも心配しなくていい。
ここにいたければいればいい。俺が守れるかぎり守ってやる。」
美智也の一番欲しい物を与える。

美智也はこの街で生きていける自分を感じた。


こんな感じで美智也と安齋は互いが必要となって一緒に暮らすようになるのですが

安齋の組長が銃で撃たれ亡くなった所へ
その一人息子、紀瀬川岳矩が組を仕切るようになる。

当然起こるのが跡目争い
情け容赦なく冷徹で残忍な岳矩に、舎弟達や上にも信望ある安齋

安齋は跡目を狙う気はなく
組織を率いるのは将来を見極める力と頭も切れる強烈なカリスマ性を備えた岳矩こそが相応しいと考えていた。

岳矩が襲名の儀式を終え強引な采配で組を支配していく

岳矩は
安齋が亡くなった親父の犬だった事から
次の組長である岳矩の存在を認められず
組長の座を狙っているにではないかと疑う。

安齋の忠誠を試すために岳矩は「惚れた男のために働いてみろよ。」と美智也を自分の側に監禁してしまう。

そこは以前安齋が言っていた目の前の坂道だった。

岳矩によって見知らぬ男たちに強引に体を開かれ、地獄を教えられていく。

安齋は美智也を取り返そうとするのだが岳矩は美智也に執着して行く。

人を信用出来ないまま心に冷たいものを抱えて大人になった岳矩

美智也を抱いて岳矩の中で少しづつ冷たかったものが溶解して行く。

抗争が起きて体を張って組長である岳矩を安齋は守る。

壊れた心の持ち主でも生きていかなければならない

安齋を大事に思う三智也の心と岳矩を守ろうとする安齋の献身さが
いつしか岳矩に信じる思いを構築していく

最後には岳矩は美智也を安齋の元に返しますが、岳矩の葛藤も相当なものです。

岳矩の闇が深いほど作品の魅力を増していくのですが、
岳矩がどうして?何故?ここまで、狂犬になったのか・・という点が
もっと詳細に表現されていれば、闇の効果増大だったのでは?と思いました。



どんなに酷い仕打ちを受けても、美智也も安齋も真っ直ぐで
岳矩を受け入れようとする強さは、やはり美智也と安齋に愛があったから?



水原さんの書かれるヤクザ感はひと味違いますね。


感想書きながら、いろんな側面がある事に気づかされ
アップまでとても時間を要してしまいました。

とりあえず、本日はこれにて 
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