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2009年04月27日 (月) | Edit |
同性であろうと異性であろうと、恋をすれば感じる普遍的なものを
切々と描写している物語です。


「きみの背中で、僕は溺れる」


タイトルに惚れました。

いつも読んでるBLとはひと味違う

でも、読んで良かったと思える出会いの一冊です。




帯に注目!

祐司が
恋に落ちたのは、
姉の婚約者。


幸せになれるわけがない、それでも止められない恋



きみの背中で、僕は溺れる (MF文庫ダ・ヴィンチ)きみの背中で、僕は溺れる (MF文庫ダ・ヴィンチ)
(2008/10)
沢木 まひろ

商品詳細を見る



内容
卒業を前に進路の決まらぬ大学生・祐司は、姉が連れてきた婚約者・佐伯透に一目で恋に落ちた。だが姉の幸せのため、自分の気持ちを封じようとする。そんな祐司を誘い出したのは、透のほうだった…。祐司と透、それぞれの孤独と、止めようのない恋。痛いほど純粋な愛が切々と胸を打つ、第1回ダ・ヴィンチ文学賞優秀賞受賞作に、その後の祐司を描いた書き下ろし1編を追加収録。


姉の婚約者を好きになってしまう・・・・頭でそれは間違っていると分かっているのだけど
止めようのない感情
みっともなくてもルールーを無視しても


あなたに


触りたい



主な登場人物

・祐司(主人公)ゲイである事を友人の香奈にしか打ち明けていない。
・吉澤香奈(友人)大学院に進学予定
・江波瞬(友人)広告代理店に就職予定
・佐伯透(姉の婚約者)
・麻子(姉)家でピアノを教えてる


夏のおわり頃

見合いをした姉が婚約者を初めて家に連れて来た。

祐司は姉の婚約者、佐伯に一目惚れしてしまうのです。
後でわかるのですがこの時
佐伯も祐司に一目惚れしたようです。

姉に嫉妬してしまうけど、家にやって来る佐伯に会えるのが楽しみで仕方がない祐司。

知りたい

こっちを見てもらいたい

少しでも近くに行きたい


佐伯が忘れて行ったボールペンを姉の目から隠すように届けに佐伯を追い掛けて行く


気に入ってるのによく置き忘れるんだ・・という佐伯に
「縁があるんですよ」と

人と人、人と物も縁で繋がってる大切にすれば縁は深まる
祖母が云っていた言葉を思い出す。


だが佐伯はもうすぐ祐司の義兄となるべき人

結婚式の準備が本格的になり、幸せそうな姉と佐伯さんを見るのが苦しく
家にいられなくなり外出するようになった。

佐伯さんは姉をどんな風に抱きしめるのか
かなうものなら、透明人間になって姉の中に入りたい
佐伯さんがどんな目をして愛する者を抱きしめるのか感じたい

望んでも、手に入らない佐伯の存在に苦しんでいたある日、佐伯から電話がかかってくる。
その電話に祐司が出たのは、運命の分かれ道だった。

誰にも告げず佐伯と待ち合わせ
何故、自分を誘ったのかと問えば
「もうじき隣に住むけどもっと話せる機会がなくなる気がして」

この言葉の意味するものは・・・・

海で過去を語る佐伯
解放出来ない孤独が二人を惹きつけていた

駅のホームで喉の奥まで探るような行為
やっと唇が離れて、連れて行かれた別荘は、以前佐伯の父親の持ち物だったもの。
そこで獣みたいな身体は本当に愛されてるんじゃないかと
錯覚してしまいそうなくらいに何度も解放され
ほんの数時間でぼくの彼に対する気持ちは一変した。

姉ちゃん、この人は悪魔だよ。結婚なんかしないほうがいい。
あんな奴に姉ちゃんをやるなんて絶対許せない。
ぼくがその気になればこの結婚話は壊せる


弟として姉の婚約者は最悪な奴だ。
でも愛する人の不幸を壊す事はできない・・ジレンマに囚われる祐司


絵に描いたような結婚式

あれからすべては夢だったかのように音沙汰なし


家の中で一番心を通じてた姉がぼくのなかの欲望をみじんも感じとってない。


友人の香奈が幼馴染みと結婚すると宣言
前祝いにランチに行こうとして

大学を出ると、佐伯が祐司を待っていた。

「麻子がきみの元気がないって気にしてるんだ」

「姉ちゃんのこと愛してますか?」

「何組ものも夫婦が婚姻届を出してる。みんなちゃんと愛しあってるとほんとうに思ってる?
互いの利害が一致した結婚だった。そこにはへたな真実なんか必要ない」

佐伯の云う「へたな真実」とは祐司との関係を言い表してるものだろうか?

「妻になる人に弟がいるとは聞いていた。初めて家に行った日、最初に君の素足が見えた。なんてかわいい足なんだろうと思った。早く全部見たくて急いで玄関を入った。目が合って背中に電気が走っ。やばいどきどきする。大人の分別をあざわらうみたいに、きみは俺を誘惑した。二人だけになる機会にめぐまれようもんなら、舐めるみたいに眺めずにはいられない。もう、ちょっとでいいから触ってみたいレベルさ。」
自分の思いを伝える
そして・・・・この恋に無理矢理終止符を打とうとしている佐伯

「困らせたね。もう迷惑かけないよ。麻子とちゃんとやっていくから、見守ってもらえるかな。
終わりの方は消え入るようだった・・

こーゆー表現がね、タマリマセン。

彼の去った空間を見て涙が落ちた。
悲しみでも悔しさでもない

うれし涙

佐伯の自分に対する溢れるような思いに歓喜したのでしょうね。
そして、この時から祐司は「覚悟」を決めたのだと思います。

ころがるように坂道を駆け後ろ姿に追いつき思いきり力をこめてすがりつく。

「俺だって止められない」


「みっともなくてもルール無視してもあなたに触りたい」



再び佐伯とあの別荘へ行く。
その後は短い時間をやりくりして、ホテルであう

いつまで続くのか分からない幸せ

3月の最終土曜日卒業式

友人の香奈は結婚してた。

「祐司はお姉さんの旦那さんとつきあってる・・それ間違ってることだよ。



だけど



ほんものの恋なんでしょう・・・」



祐司にずっと恋をしていた香奈

女の人を好きになれない祐司だとわかっていたけど
好きになったのは理屈じゃない

好きになったら、どうしょうもないのだ。


香奈は終わらせるために「祐司」に抱いてくれとお願いします。


やり場のない思いを受け止めるめに香奈を抱くけど心は高まっても

大事なひとなのに、

愛してるとは云えない。

身体が反応しない。



そして後に残されたのは別れの寂しさ。


佐伯さんとのことも香奈とのことも罪だ。
ほんものの愛によっておこなわれたことでも愛は万能でない



その後別荘で佐伯さんと合う

そこで出涸らしになるほど愛し合い。

玄関のベルがなり



靴をはいたまま姉の麻子がそこに立っていた。



知らない住所の電力会社の領収書・・・・それを確かめるために
姉は2時間もかけて、ここに来た。




「なんてことしたのよ。この子あたしの弟だよ?」

永遠のような沈黙のあと姉は出て行く。

祐司は佐伯に追いかけろと言い
一人残されぞっとするような静けさを味わう。

嘘をついて結婚生活を手に入れたあげく妻の弟にまで手を出した彼が、どうしょうもなく愛おしかった。
姉が不幸になるのに自分だけ幸せになれないとか偽善的なこと考えてるわけじゃない
でも、このままやっていけるとも思えない。

弟の事を攻めず理解してくれた
姉は佐伯と離婚し

銀座の音楽スクールの講師を始め自宅でピアノ教室も開いた。
祐司は、イタリアへ料理の修業に行く事になる。

もっと強くなった未来に
また会いたいと思う気持ちで欠けた月を目指して祐司は歩き出す。

それから6年・・・新しい恋が始まる。
今度の相手はピアノ弾き

「佐伯さんあなたがいなかったらきっと今の俺もいないんだ。」


前を向いて歩く少し強くなった祐司
佐伯との愛が彼を育て、新しい恋がこれからの未来の自分を育てて行くのですね。

祐司と香奈の関係、姉と佐伯の関係、佐伯と祐司の関係
どの感情に移入して読み進めていくのかで感じ方は違って来ると思います。

いい言葉がいっぱい散らばってる小説です。
感想を伝えるのが凄く難しい・・・・・
どんな内容かうまく伝わってくれればいいのですが
未熟者です。瀧修業しますゆえ、これにてお許しを!
コメント
この記事へのコメント
漫画化されたら案外面白いかも
伝わる文章って、難しいですね・・・。

もしかしたら、漫画化したりすると、きれいな感じが
より伝わりやすいかも知れません。
そういえば沢木まひろさん、『最後の恋をあなたと』という
新作が出たみたいですよ。
こっちは一転、不器用で激しい恋の物語。

しかしねぇ、恋愛の放浪者、沢木さんなんて
書かれちゃうって、沢木さんも面白い人みたいですね。
http://www.birthday-energy.co.jp
何らかの社会との接点がないと、
生きながらえない・・・。
色恋ものは生き生きしちゃうらしいです。

つぎも色恋もの、期待しちゃいます。
2012/04/03(Tue) 21:44 | URL  | 吏沙 #DvI991tw[ 編集]
Re: 漫画化されたら案外面白いかも
吏沙 様

はじめまして、こんにちは。
このような放置&辺境ブログにお越しくださいまして
ありがとうございます。

沢木さんの恋物語は
普段ドロドロしたBL小説を読んでいる私には、
とてもピュアに嵌ってます。(笑)

恋する事で、生み出される感情と言葉が
沢木さんの魅力だと思います。

新刊、『最後の恋をあなたと』も機会がありましたら
読んで見たいです。

コメントありがとうございました。(^o^)

2012/04/03(Tue) 23:12 | URL  | hikaru #-[ 編集]
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