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2009年06月10日 (水) | Edit |
神奈木智さんはヒカルのBLの原点です。
今から、数年前に出張帰りの飛行機の中で先輩から「読む?」と渡された本が
「ダイヤモンドの条件」でした。

それまで、BLについては、そのジャンルの存在すら知らずに生きておりました。
深く不覚です。あー人生、損した気分。

そこから、BLを追い掛ける怒濤の日々が始まり・・・
新刊と過去刊を同時進行で追い掛け、気に入った作家さんのものは当然
コンプリート!
早い時期に、松岡なつきさん川原つばささん榎田尤利さんらと出会い、ますます深みに。
1年間で1000冊近く読んだ気がします。それこそ、貪るように無我夢中。
この情熱のマグマはいったいどこから吹き出してくるのやら・・・・・。

今はマイペースで読めるようになりましたが、
こんなに面白いエンターティメントは当分やめられそうにありませんね。

神奈木智さん三部作です。これは、完全に繋がって展開してますので、一気読みがお薦めです。

神からソレを奪い取れ (幻冬舎ルチル文庫)神からソレを奪い取れ (幻冬舎ルチル文庫)
(2007/11)
神奈木 智

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天からアレを撃ち落せ (幻冬舎ルチル文庫)天からアレを撃ち落せ (幻冬舎ルチル文庫)
(2008/05/15)
神奈木 智

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闇からコレを焼き尽くせ (幻冬舎ルチル文庫)闇からコレを焼き尽くせ (幻冬舎ルチル文庫)
(2009/01/16)
神奈木 智

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ソレだのアレだのコレって、
指示代名詞が何を示してるのか20文字で示せ・・・・
という現国の問題を思い出してしまいましたよ。

面白いタイトルですね。

BLにしては、ちょっと毛色の違うシリーズと著者自ら後書きにて申されてる通り、独特の世界観です。
退廃的な近未来ですね。

登場人物
春雷(シュンライ)凄腕の案内人
(アカツキ)3年前に春雷を案内人として雇ったが忽然と姿を消し、死亡されたとされてる。
氷魚(ヒオ)春雷の相棒で優秀な情報屋
(ホタル)T島の医者
藤川博士T島で隠遁生活を送る医学博士
玄冬イタリアンマフィア『カルディナーレ』ボスの息子 春雷がお気に入り
朱夏 美貌の殺し屋で玄冬の側近 
玉響(たまゆら)春雷を案内人に育ててくれた人
マキ三浦と組む案内人
三浦ミナセ製薬の社員

舞台は廃墟の島 T島
著者後書きによりますと「軍艦島」がモデルだそうです。
軍艦島



タイムリミットは5日間


デウス」という薬を完成させるために試薬品を届けに4組の運び屋と案内人がT島へ向かう
そのうち本物は一つで残りは囮

T島 第一級危険区域指定 人工のリゾート地で国内最大級の娯楽施設だったが、業者と政治家の癒着で株が暴落し倒産。巨大な廃墟と化し、そこはヤク中と逃亡者が住む無法地帯だった。

薬を完成する事が出来る唯一の人物 『藤川博士』
10年前に学会を追放されヤバイ研究のため何度も暗殺されかけたため
あちこち移動しながらT島に住んでいる

5日過ぎると試薬品の成分は変調し役に立たなくなる

金になるという「デウス」を狙う組織やならず者がいる中で試薬品は無事に届けられるのか

謎の薬「デウス」とは・・・・・・

ゲームの始まりだ。

ネタバレOKの方だけお進み下さい。


三年前に出会ったアカツキはヤクの売人で新参者のくせに荒稼ぎした事からヤクザに目をつけられ、逃れるために案内人「春雷」を雇ったのが二人の出会い

身を隠したラブホで互いをもっと知りたく激しく求め合う。

目覚めると、「煙草を買ってくる」という置き手紙を残してアカツキは消えた。

裏の人間である春雷は金さえ積めばどんな悪党だろうと命を守って逃がす案内人を生業としている。

請け負った依頼を遂行出来なかったのはアカツキだけ。

命を狙われているのに何故一人で行動したのか。

橋の上にかたどられた血溜まりでアカツキの死を知る。

ネタバレその①

実はアカツキは警察の人間です。別の任務が発生し、
ヤクザに追われ続けるわけにも行かなく一度、死んだ事にされます。
春雷はそんな事も知らず、ずっと胸にしこりを残し続けながら3年間過ごします。
やり逃げですよーアカツキの旦那!



それから3年の月日

ミナセ製薬が試薬品をT島にいる藤川博士の下へ届け、薬を完成させるというプロジェクトを立ち上げ企業の中から4人が選抜された。4人それぞれにボディガードを兼ねた案内人が付けられ組で行動する。

その選ばれた運び屋の中にアカツキがいた。
(アカツキは潜入捜査で企業に潜り込んでいたんです)

死んだと思っていた、アカツキと再び対面

生きていたのに、ひょうひょうと現れたアカツキに対して、当然春雷は激怒

しかし、まずは、目の前にぶら下がってる任務が優先

3年前から仕事を組むようになった氷魚は腕の立つ情報屋で、アカツキを運び人に春雷と氷魚の3人はチームとなってT島へ向かう

ネタバレその②

実は氷魚も警察組織の人間ですが、こちらは、アカツキ側の組織と対立した組織です。アカツキを探るため、最後に接触した春雷を3年かけて監視してたわけです。


ヘリでT島へ降りると、早々に暴漢に襲われますが春雷はテキバキとやっつけて行きます。

試薬品の成分が有効なのは5日間だけ。
その5日以内に藤川博士と接触し、「デウス」を完成させなければならない。

アカツキは任務で、死んだ事にされ春雷の側を離れてしまったが、再会すると、春雷の怒りを収め惚れてる光線打ちまくります。
春雷は、まだ怒り冷めやらずで、アカツキの正体が分からなくてイライラします。

T島のマーケットに行くとそこでイタリアンマフィアの玄冬と鉢合わせ。
どういうわけか、春雷がお気に入りなのだが、玄冬の側近朱夏は、そんな春雷を憎悪してる。

朱夏は子供の頃薄汚れた浮浪児で、玄冬に拾われ殺し屋として育てられた。
玄冬一筋な朱夏は彼の命令には絶対逆らえないので、春雷を殺す事が出来ない。

その玄冬が2組の運び屋チームを壊滅させ試薬品を奪っていた。

組織の中でも浮いた存在の玄冬は「デウス」を手に入れる事で、組織で自由な位置を確立したかったようだ。

限られた時間と危険の背中合わせ
明日をも知れぬ状況から互いを思い、春雷とアカツキは再び寄り添う

だが・・・・・・・・



藤川博士が見つからないままタイムリミットを迎える。



朱夏に襲われ大怪我をした春雷は治療のためヘリでアカツキと共に本土へ運ばれる。
朱夏も大怪我をし、玄冬とともにカルディナーレの組織内で養生する。

プロジェクトは仕切直しとなり、残された運び屋の三浦と案内人マキの下に最後の試薬品が届けられ
再び藤川博士を捜す

本土へ飛び去った春雷とアカツキを裏切って氷魚はマキと手を組み行動を共にする

病院で目覚めた春雷はアカツキと氷魚が警察の人間で
アカツキは「デウス阻止派」氷魚は「デウス温存利用」で動いてる事を知らされる。



「デウスてなんだ?」


それは、神の領域に手をつけた薬品・・・・絶対完成させてはならないもの



ネタバレその③
デウスとは、5才以下の子供の脳下垂体20人分を原料とした不老不死に近い薬
完成されれば、その利益は計り知れない。



春雷は5才の時、娼婦だった母親がヤク中の情夫に殺され天涯孤独になった時
蛍と名乗る案内人の男と出会う(通り名は玉響)

ネタバレその④
過去5才だった春雷はデウスの原材料としてある組織から
狩られる立場にいたため、玉響は春雷を守るために保護した。



玉響は春雷に凶器の扱い、攻撃、防御、技と知識をたたき込み優秀な案内人に成長させた。
ある日過去に殺し損ねた男と決着をつけると言って春雷の側から姿を消す。






デウスを阻止するために再びT島へ向かったアカツキを追って
春雷もT島へ向かう

怪我による発熱から春雷はT島に到着するや倒れてしまうが、「蛍」と名乗るT島の放浪医者に保護され過去自分を育ててくれた「蛍」と同じ名前の男に奇妙な符号を感じる。
ミナセ製薬の人間が藤川博士を追ってる事やデウスの事など、T島に住んでいる蛍は情報を得ていたため、「自分もデウスに興味がある」という理由から春雷と行動を共にする。

ネタバレその⑤
この時、治療として春雷は実は蛍から「デウス」を混ぜた薬品を注射されていたのです。



一方、最後の試薬品を持たされた三浦、マキ、氷魚の3人は藤川博士からのコンタクトを待ちなが潜伏していた。

春雷と蛍はアカツキと再会し、アカツキも春雷も互いの存在を強く必要とします。
逢えば抱き合うだけで胸がいっぱいに。

だけど・・・・その後の自分たちが想像できない。


それでも、「一緒に生きよう」とアカツキに言われる。

前に進むために、絶対必要な言葉だった。


試薬品を持っている事から、行動が難しい三浦、マキを置いて、アカツキに藤川博士を捜させる方が利点があると思った氷魚は彼らを裏切り、試薬品を持ち逃げ。
アカツキと合うコンタクトを取るが
カルディナーレの組織を完全に裏切り再び朱夏を伴ってT島へ現れた玄冬に掴まってしまう。

氷魚の命を助けたかったら「藤川博士の居場所を突き止めろ」半日だけ時間をやる、と取引を持ちかけられる。自分たちを裏切った氷魚だが・・・・・見捨てられるほど、クールになれない春雷。

そして、ついに、アカツキが藤川博士を見つける!

ネタバレ その⑥

藤川博士は・・・・・・・・「蛍」だった?



氷魚はその場で朱夏に切り裂かれ、死の寸前、朱夏の身体に毒を仕込む。
「最後の切り札に使え・・」と解毒薬を春雷に手渡しそこで息をひきとる。

「裏切り者には制裁を」組織を裏切った玄冬を抹殺するためにカルディナーレの制裁部隊が襲って来た。ターゲットは玄冬だが、藤川博士以外の人間は全て抹殺の勢いで辺りを爆破していく。

爆薬の噴煙が立ちこめる中、三浦を庇ってマキが瓦礫の下敷きに
アカツキは春雷に三浦と蛍を連れて先に行くよう指示する。

もしかしたら・・・・・これが、最後になるかも知れない二人
アカツキは思い詰めた瞳を向けおもむろに春雷の身体を抱きしめた。

未来を信じられるだけの強さを互いの温もりから分け合っているようなシーンです。

デウスを抹殺するためにアカツキは蛍を殺そうとしているが春雷はアカツキの抱える闇を血で汚したくなかった。闇は死ぬまで消えない。その闇ごと抱きしめるのがアカツキと出会った意味だと春雷は思う。

無条件で惹かれ合ったのは慰め合うためでなく愛した事でもっと強くなれる相手だからだ。
この世で生き抜くには、たった一人に向ける情熱が生への執着になる。
そのために必要な戦いに勝ち続けるしかないのだ。

アカツキと別れて三浦と蛍を連れゲート付近に身を寄せると
三浦が「僕がいる限り部隊は手を出さない」と言う。

ネタバレ その⑦

はい!本物の藤川博士は三浦だったんですね。
蛍は三浦の研究員だったのです。



試薬品など最初から無かった。
僕が本物の「デウスの創作者」藤川だ。

三浦の証言によると

蛍は藤川に実験体にされていた。

デウスはもうすでに完成されていた。

原材料である子供が足りなくて人工授精で子供までも作り出していたという藤川は
実は、アカツキとマキは自分の精子で人工授精した子供である事を告白する。
当時材料としては、かなりIQの高い子供が生まれたため、スポンサーになっていた企業が欲しがったので、彼らはデウスの材料から逃れる事が出来たというわけだ。

アカツキの闇を知った春雷は藤川を殺そうとするが蛍に止められる。

「案内人は殺し屋じゃない。」

そして、

「藤川博士は二人いらない」と呟いて、蛍が藤川を殺害してしまう。
これで、全ての実験データーは失われた。

蛍にも闇があったのですね。

蛍は玉響と施設で育った幼馴染みだった。
何も知らされず、藤川博士からデウスを注射され実験体にされていた。
途方もなく長い時間を孤独に過ごすのは耐えられない事から、玉響にもデウスを注射して欲しいと
願うが、玉響はそれを聞き入れはしなかった。




そこにマキとアカツキが合流してくる

そして、蛍は春雷にも鎮痛剤と偽ってデウスを注射していた事を告げる。

頭が真っ白になる春雷

「僕は玉響に拒まれて一人ぼっち。君だけアカツキと同じなんてずるいだろ」
玉響を愛して傷つき歪んでいる蛍

「俺にも注射しろ」とアカツキは叫ぶが
たくさんの子供を犠牲にした薬を恋人と同じ寿命になりたいからと望むのは間違っている。

「俺がジジイになっても捨てるな」
何も考えるな。
生きろ

そこにあるのは「共に生きる」と約束した事だけ。

デウスがあろうとなかろうとそんなのは関係ない

カルディナーレの制裁部隊による機関銃で蛍は絶命し
生きるために最後の戦いに向かう春雷、アカツキ、マキ








初めてまともなシーツの上で愛し合う事が出来たアカツキは春雷からの
愛の告白を欲しがるが・・・・

「俺の告白を聞くまでは死なないと言ったろ。今死なれたら困る。
だから寿命が尽きるまで待ってろ」

詐欺だ!勿体つけるな!と文句の多いアカツキ

互いがいる限り理想の朝に出会える


reading02.gifこんな感じの物語です。

ハリウッド アクションムービーのようでした。

これでもか、これでもかと場面が激しく展開して行くので、読み進めるスピードも速かったです。

登場人物も魅力的でしたが、中でも玄冬!
もっと惨たらしく残忍で凶悪であって欲しかった。(ノ`∀´)ノ

とりあえず、ヒカルの中には「悪役の美学」があるので、春雷を手込めにするシーンなどあれば
朱夏の強烈な嫉妬と共に美味しかったのではないかなぁ~~~~などと思いましたが
作中一番『悪』なのは、やはり三浦=藤川博士でしょう。

これは、映像媒体にしたら面白いだろうなーと思います。

アカツキと春雷は吊り橋効果なのでしょうか。

どんなに最悪な時でも、恐れず、信じて前を向く強さ

相手に信じてもらえるだけの強い自分を与え
信じさせられるほどの強さを返される。

これから長い時間を生きなければならない春雷は、きっと最後までアカツキの手を強く握りしめていると思います。 (。◠‿◠ฺ。)

― END ―





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